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高校受験、大学受験では「何をしないか」が9割

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高校受験、大学受験では「何をしないか」が9割

 

 

 

受験勉強において、多くの学生は、何をすれば学力が上がるのだろうと考えがちです。それ自体は間違いではありません。ですが、やった方が良いことはほぼ無限にあり、受験までの残り日数は意外なほど短い。そこで途方に暮れてしまうことも少なくありません。今回は、何をすれば良いかわからない学生向けに、「何をすればよいかの考え方」についてお伝えします。

 

 

 

スティーブ・ジョブズ氏の「選択と集中」

 

何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい。

何かを始めるときには、とにかく手当たり次第やってしまうものだ。それは悪くない。

大切なのは、いろいろとやっていく中で、自分の軸や信念などを決めてしまった後に、どれをやらないかを決めることだ。

人生は永遠ではない。いろいろ試しながら、自分の道を探すことも大切だが、自分の道が決まってから、そこに力を集中することも重要である。

 

(スティーブ・ジョブズ)

 

 

選択する際には「対偶」を利用する

 

 

 

初めから本質を突きますが、何かを選択するということは、それ以外を選ばなかったということにほかなりません。では、「選択する」とはどういうことでしょうか?辞書にはこうあります。

 

『多くのものの中から、良いもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。』

皆さんが知っての通りの意味ですね。では、この定義の対偶はなんでしょうか?

 

ちなみに、対偶とは、ある命題が成立する場合に、その命題の過程と結論の両方を否定した命題も成立するという命題同士の関係のことです。ある命題が正しい場合、その対偶も正しいことになります。この関係は数学や論理学で証明されています。

 

『多くのものの中から、良いもの、目的にかなうものなどを選ぶこと。』

この命題の対偶は、

『多くのものの中から、良くないもの、目的にかなわないものなどを選ばないこと。』

です。

 

つまり、選択するということは、目的にかなうものを選ぶという性質と、目的にかなわないものを選ばないという性質の、両面を持っているということです。レストランに行って、ハンバーグ定食を選ぶということは、和風パスタやチキン南蛮定食などのそれ以外のメニューを選択しなかったということに他なりません。このように、何かを選ぶということと、それ以外を選ばないということは、対偶関係であり、全く同じことなのです。ですが、何かを選ぶことより、それ以外を選ばないことの方が難しく感じます。例えば、食後のデザートを選ぶとき。レモンシャーベットを選ぶと考えるより、クリームブリュレや杏仁豆腐などのそれ以外のデザートを選ばないと考える方が、不思議と残念に感じます。まったく同じ行為であるにも関わらずです。

 

 

 

受験においての選択の困難さ

 

 

受験において、「数ある手段の中から、ベストな手段を選ぶ」ということは、「数ある手段の中から、ベストではない手段をすべて選ばない」ということなのです。ですが、それは、学力が上がる手段でさえも、選択すべきでないから難しい。例えば、スマホゲームをすることは、学力を高める行為ではありません。だから、受験において、スマホゲームをすることを選ばないと判断することは容易です。

 

ですが、次の例はどうでしょうか?

受験において、漢字の勉強をすることは、学力を高める行為です。だから、特に条件がなければ、受験において、漢字の勉強は選択すべき行為になりそうです。ですが、半年後に東京工業大学の受験を控えていると仮定しましょう。志望校において、国語の配点は1650点満点中の200点しかありません。その中で漢字の配点は10点です。また、漢字の得点率は6点~10点の間に集中しており、取り組んでも取り組まなくてもせいぜい4点ほどしか点数差が付きません。一方で数学の配点は、1650点満点中500点あります。この場合、漢字の勉強を選択すべきでしょうか。

 

ここでは考慮の余地があります。漢字の勉強は、学力を上げる行為であるにも関わらず、選択しない方が良い可能性があります。なぜなら、残り半年という時間制限があるからです。もしも時間が無限にあるならば、あらゆる有効な行為をすべて実行すればよいでしょう。ですが、受験にはシビアな残り日数があります。受験対策を早めに始めた学生であってもせいぜい3000時間程度。部活動を引退してからであれば、場合によっては400時間ほどしか取れない場合もあり得ます。

 

その限られた時間でしか受験勉強はすることができず、その制限時間内で合格ラインを越えなければならない。この場合、受験に有効な勉強をすべて取り入れることは不可能です。中途半端にしか有効でない勉強を取り入れてしまうと、本当に時間をかけるべき最も有効な勉強に使える時間を削ってしまうからです。

 

 

受験における「選択と集中」のモデル

 

 

先ほどの漢字の例であれば、

《この1時間を、漢字の勉強に費やす》ということは、対偶に直すと《この1時間は、漢字を勉強すること以外の一切を選ばない》ということになります。その1時間は、漢字の勉強をすることしかできないのです。数学の微分積分だったり、英語の英文解釈だったりと、より有効な勉強ができたであろう貴重な1時間を消費して取り組む価値のある学習でしょうか。漢字の勉強も大事というのは全くその通りですが、もし、残り半年の期間しかないのであれば、数学の重要例題がまだ身についていなかったり、英単語の知識が不十分であったりする場合に、漢字の勉強に割いている時間はありません。

 

より単純化して考えると、

受験まで残り300時間の学習時間が確保できるとする。

分野A 100時間当たり3点の学力向上が見込める

分野B 100時間当たり2点の学力向上が見込める

分野C 100時間当たり1点の学力向上が見込める

分野D 100時間当たり学力の向上は見込めない

 

この場合、分野Dの学習を選択すべきでないことはすぐにわかります。難しいのは、分野Cや分野Bの学習すら、選択すべきでないということです。なぜなら、分野Bに取り組んでいる時間は、分野B以外のすべてに取り組んでいない時間だからです。つまり分野Aに取り組んでいない時間が発生しているため、ベストではありません。この場合の唯一の正解は、分野Aを300時間学習することです。9点の学力向上が見込め最善です。分野Aを200時間、分野Bを100時間では、7点の向上しか見込めず最善ではありません。

 

このように、明らかに学力の向上が見込める学習であっても、その学習を選択すべきではないことは頻繁に起こります。受験において、最も時間対効率の高い手段は、その人の置かれている状況で様々です。今の自分にとって最も効果的な最善の手段だけを選ぶ。対偶に直すと、今の自分にとって、最善の手段以外を選ばない。「ベストな手段を選択し、リソースを集中して取り組む」ということ。難関高校や難関大学へ進学する学生たちは、当然のようにできていることです。皆さんも、ぜひ、「何をしない」のか真剣に考えてみてください。

 

 

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