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受験直前期一か月の1時間は、1年前の1日分の勉強に匹敵するは、本当か?

センター試験まで残り37日、公立高校入試まで後83日となりました。(12/14現在)

受験生の皆さん、安心して頑張ってください!今回は、安心して頑張ってくださいという趣旨の記事です。

実は今まで黙ってましたが、受験界にはこのような最高の言葉が存在します。

 

「受験直前一か月の1時間は、1年前の一日分の勉強に匹敵する」

 

今回はこの言葉についてその真偽とその論拠をお伝えしながら、受験生にエールを送りたいと思います!受験は直前勝負!!がんばれ!!

※ 今回は、受験生向けの記事です。

 

 

1、受験直前一か月の1時間は、1年前の1日分の勉強に匹敵する【小難しいこと言う編】

 

 

 

1-1、学力の伸びは指数的である

受験直前期の勉強が、極めて効果的である理由の一つが、「学力の伸びが指数的である」という点です。

これは、勉強だけではなくあらゆる学習や訓練の習得においても当てはまります。

 

ここでいう指数的とは、

最初は極めて緩やかに成績が上がっていき(ほとんど認識できない)、

時間や頻度の経過とともに徐々に大きくなり(上がり始めた気がしてくる)、

大きくなる幅が極めて急になっていく(一気に成績が上がり始める)

グラフのことです。習得曲線ともいわれています。下図参照

※相対的な偏差値の推移ではなく、学力の絶対値の推移ことです。

 

 

頑張って勉強し始めたにも関わらず、初期には学力がさほど上がらず、その時期に悩む学生が多いです。

勉強の仕方が悪いのか、先生が悪いのか、そもそも頭が悪いのかなど、不要な思考に時間を割かれさらに学習が停滞してしまうことが多々あります。

 

しかし、実際には単純にまだ総学習時間が足らないことがほとんどです。

 

例えば、このように考えてみるとわかりやすいかと思います。

 

ある単元において、

1回目の学習で解けるようになる割合5%

2回目の学習で解けるようになる割合20% (+15%)

3回目の学習で解けるようになる割合50%(+30%)

4回目の学習で解けるようになる割合95%(+45%)

 

たった一回きりの学習では習熟度が5%程度しかないとします。

つまり、たとえ一度は学習していたとしても、その単元で解ける問題はまだほとんどありません(現実でも程度の差こそあれこうなっています)。

 

これが、2回目の学習ではその単元の習熟度が20%程度まで上がります。

この場合は、前回の学習から15%習熟度が上がったことになり、初回の学習の5%よりも効果が高い学習と言えます。

 

これが3回目になると50%の習熟度となります。つま2回目と比べて30%の増加です。

2回目の学習で15%増加したと時と比べても3回目の学習の方がさらに効果が高いです。

 

4回目になると95%で、ほとんどの設問が解ける状態となっています。

4回目の学習では、3回目よりも45%解ける問題が増え最も学習の価値が高くなっています。

 

 

このように、学習する回数が多くなるにつれ、その学習の効果が大幅に上がっていく現象がおこります。

復習が大切といわれるゆえんの一つでもあり、成績の推移が指数的であるゆえんでもあります。

後半の学習ほど効果が高く表れる傾向は、各教科のほとんどの単元に言えることです。

 

 

 

 

1-2、学力の伸びはゲシュタルト的である

聞きなれない言葉です。ここで言うゲシュタルトとは、「全体は、それぞれの部分をすべて足し合わせたものより大きい」という概念だと思ってください。心理学ではよく用いられる概念です。

 

成績の伸びはこのゲシュタルト的であると言えます。

ある単元に関する知識や技能の一つずつを習得していく学習は、単元のすべての知識と技能を身に着けた段階でできることが急激に増える、という意味です。

 

一方で、知識や技能の一つでも足りなかったら、単純にその部分の不足という以上に大きな失点が起きているということでもあります。

 

 

たとえば、以下の数式に取り組んでいるK君がいるとします。

 

(1/2+4/5)+10-3÷2/3

 

この問題を解くためには、次のような知識が必要です。

 1、分母を通分する

2、( )の中から先に計算する

3、足し算と引き算より、割り算と掛け算を先に計算する

4、分数の割り算は逆数を掛ける

 

K君は、「分母を通分する」ことと「( )の中から先に計算する」ことは習得できていました。しかし「分数の割り算は逆数を掛ける」ということが分かっていません。

それでは答えは出せません。

 

そうなると、K君にとって「分数の割り算は逆数を掛ける」と知ることは、一つの知識を知るよりも大きな意味を持ちます。この問題が初めて解けるようになることでもあるからです。

 

 

上の数式では、1~4の一つの知識でも不足していれば答えが出せません。

「( )の中から先に計算する」ことしか知らなかったL君と、

1,2,4は知っていたけれど「足し算と引き算より、割り算と掛け算を先に計算する」ことは知らなかったK君は、ともにその設問は×です。明らかにL君の方が正解に近いところにいるにも関わらず、二人の結果は全く同じとなります。

 

実は、このような状態が高校受験や大学受験でも頻出しています。

正答までかなり近いところまで来ているにも関わらず、「あとたった一つの要素を知らないばかりに解けない」ということが起こっているのです。

 

 

 例えばこの文章の(  )に答えを埋めるためには以下のような知識が必要だと推測されます。

(  )he to see you, he’d be surprised.

 

1、単語の知識があること

2、’dがwouldの省略形であること。

3、wouldが仮定法を導くこと

4、仮定法には倒置の用法がありその際にifを欠落させること

5、仮定法で未来の表現を用いる際のbe動詞は主語に関わらずwereを用いること

6、heとseeの間にtoが浮いていることに気が付くこと

 

要素のすべてがそろって、初めてその問題へのアプローチが機能するようになります。

つまりゲシュタルト(知識の体系)が完成するということです。

このように全体のすべてがそろって初めて価値を成す事象が、受験では非常に多くあります。

 

上記の英文の例では、K君は5個の要素を持っていて、L君は1個の要素しか持っていなかったとしても、二人の得点は同様に0点です。

どちらの生徒にとっても解けなかったという事実しかありません。

 

しかし、残りの知識1つを身に着ける労力と、残りの5つを身に着ける労力は明らかに違います。

 

受験直前の皆さんの状態は、このように設問を解くうえで必要な知識や技能のほとんどがそろっている状態である可能性があります。「ほとんどそろっている」とは、対偶に直すと「そろっていないことがほんのわずかに残っている」となります。

受験レベルの問題においては、たった一つの知識がかけているだけで答えにたどり着けません。知識の体系が全てそろって初めて正解を導くことができます。

 

実際には、後ほんのひとさじの努力で体系が完成するところまで来ているかもしれません。残り僅かな知識や技能を習得することで、それに関連する設問は急に解けるようになります。

 

これは全く大げさな話ではなく、むしろ自然なことです。

受験直前こそが受験生にとって過去最大の知識と技能が蓄えられているのは明らかであり、結果を出すために不足している知識は決して多くはありません。

あと少し頑張る甲斐は十二分にあります。

 

 

 

2、受験直前期ラスト一か月の1時間は、1年前の1日分の勉強時間に匹敵する、は本当か?【論拠あるエールを送る編】

 

 

2-1ラスト一か月は何もかもの質が違う

人間はある程度切羽詰まってこそ真の力を発揮する生き物です。火事場の馬鹿力のようなものが知的領域にも存在します。

 

締め切りが間近になって、夏休みが終わる間際になって、期末テストの直前になって、焦って取り組んだ経験は誰しもがあるでしょう。たぶん。(ありますよね…?)

 

計画的に物事を進めることができる人間は優れた人間と言えますが、人間には限度ってものがあります。

受験においては、計画通りに学習が進んだ学生などほとんどいません。むしろいません。

1,2年生のうちから受験までの計画を立て、それに沿って学習してきた学生など、神童中の神童でもはや神様です。

 

ほぼ全員、受験直前期のまさに今こそが、受験において最も理解が深まっている時期です。そして、最も真剣になれる時期でもあります。とうとう現実的に知覚できる近さまで、ヤツ(受験当日様)が来ているからです。

 

今なら自分史上最大に集中して勉強できますし、長時間継続して勉強できます。

 

そもそも1,2年生のころの学習など、今思えばぬるかったはずです。

せいぜい2,3時間程度の学習時間で、しかも受験に不要な宿題や課題も多分に含まれていたでしょう。そんなことはみな同じです。大差なんてついてません。

 

今が全てです。むしろ今が全てです。「今でしょ!」の今は実は今のことを言っていました。

今なら最高の勉強が絶対にできます。

(1,2年生も頑張れ!)

 

 

 2-2今覚えたことや、今解けるようになった問題は、実際の試験まで忘れない

しかも、この時期に覚えたことは、受験当日でも覚えています。今できるようになった問題は、すべてそのまま受験当日にも解けます。こんな素晴らしい時期はありません。

 

人間は忘却する生き物です。

大学生になってから半年後にセンター試験の過去問を解いてみてください。3割くらいしか解けません。忘れてしまっているのです。

 

でも今覚えたことであれば、受験当日まで覚えています(復習したものって意味です)。

だから、今覚えるべきです。

今解けるようになった問題は受験でも解けます。

だから、今解けるようになるべきです。

今が受験の9割です。

 

 

2-3今やっている勉強が、過去最高に効果のある勉強であるという事実

この直前期の勉強が、これまでの人生史上で最も、しかもずば抜けて最も効果のある勉強となります。

11月や12月の模試なんてどうでもいいことです。それは直前期の学習を終える前の学力の話で、そんなものはもはや上半期の市場調査にすぎません。

 

三者面談で酷い言われようでも問題ありません。すべて直前期の学習を終えるまでの話に過ぎません。趣味のように生徒に嫌味を言う先生もたくさんいます。

 

受験当日3日前と2日前の学力は全然違います。2日前と1日前の学力も全然違います。

学力は最後の最後まで伸びていくなんて言うのは遥かに当たり前で、むしろ最後の最後がこれまでで最も伸びる期間です。

 

つまり、今日の勉強がこれまでの人生の中で最も伸びる勉強です。明日の勉強はさらに価値の高い勉強です。

 

「受験直前期ラスト一か月の1時間は、1年前の1日分の勉強時間に匹敵する」は、本当か?

 

本当だよ、頑張れ!

 

 

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